1998年4月入社。第一編集部少女コミック・少コミCheeseに配属された後、少女コミックの編集部を経験。2012年7月『Cheese!』副編集長に就任。2013年は『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『ぴんとこな』と自身が連載を立ち上げた作品の映像化が相次いだ。「担当作品の映画化は楽しみだし、アニメもドラマも大歓迎。でも一番はマンガを読んでもらうこと。仕事の悩みまで描いた『カノ嘘』は就活中の皆さんにもおススメします」というマンガ好き。

2007年初頭
同じマンガ家の大ブレイク作『僕は妹に恋をする』が松本潤(嵐)・榮倉奈々主演で映画化され公開。
2009年夏
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』連載開始。
2009年秋
『カノ嘘』コミックス1、2巻同時発売。
数社から映像化のオファーが来るが、連載開始直後のため見合わせ。
2009年秋
『僕の初恋をキミに捧ぐ』が井上真央・岡田将生主演で映画化され公開。

コミックスは2009年9月に1、2巻同時発売。12巻までの累計
発行部数は450万部を突破。2013年11月に13巻が発売されている。

Making-1

現在『Cheese!』編集部の畑中雅美と、同誌で『カノジョは嘘を愛しすぎてる(カノ嘘)』を連載中のマンガ家・青木琴美さんとは、新人時代からのつき合いになる。『Sho-Comi(旧誌名:少女コミック)』でのヒット作『僕は妹に恋をする』『僕の初恋をキミに捧ぐ』の編集担当として、それらの映画化にも畑中は関わってきた。
「10年以上もキャリアがあり、大ヒットも生み出した人が、『今までの自分の延長線上にある作品は描きたくない。私はまだ20代で、漫画界全体から見ればまだ新人。守りに入るには早すぎる。まだ作家として伸びしろがあると自分を信じてみたい』と話してくれたのが『カノ嘘』。これまでの作風に比べると、かなり大人向けに舵をきった作品でしたが、私はむしろこれこそ青木さんの真骨頂だと思い、この企画にすぐOKしました」。
青木さんが音楽業界に興味を持ったのは、前回の映画化でアーティストや周囲で支えるスタッフに話を聞き、業界の裏話など予想以上の泥臭さを知ったからだという。
「そういう物語をリアルに描くには、業界の裏まで突っ込んだネタがほしい。マスコミには話したくないほど嫌な出来事まで聞いて、生き生きとした人間の姿を知ると、作品のレベルは格段に違ってきます。だから最初は小学館の名刺を使わず、友人のつてを辿り、音楽業界人と友達になり、ぶっちゃけ話を聞ける関係になることから始めました。そうすると別の取材では『それって○○でしょう』と本音トークで始められて、そこまで知っているならと裏情報も話してもらえるんです」。
連載前には2人でギターを習うなど、作品の世界観を肌で感じる努力もした。こうして泥臭い仕事話を持ち込んだほか、さらにチャレンジしたのが主人公の設定だった。
「青木さんはボーカルのように表舞台に立つ人より、縁の下の力持ちのような男性に心惹かれる人。地味な男性像は、イケメンを好まれる少女漫画界では不利と言われるものでした。でもマンガ家が本気で惚れた人間を描けば、絶対に読者はついてくると私は確信していました。早くから映像化のオファーがあったのも、これまでの映画化実績に加え、主人公の男性が仕事に悩む姿などに共感した人が多かったからだと思っています」。

私は上司や先輩に恵まれ、丁寧に育ててもらいました。例えば新人時代には編集長から「物語のあらすじを考えて」と言われ、いくつもアイデアを持っていったんです。しかし私が幼なじみとの恋愛話を出しても、「今どき幼なじみはない」と物語の根本を全否定。それを何度か繰り返した後、「物語の根本を否定されると、途方に暮れるだろう?編集者が絶対にやってはいけないことの一つだ」とアドバイスされました。だから私は新人時代からずっと、マンガ家の提案には「私もそれ大好きです!」と必ずYesで受け止めています。いろんな趣味や分野でそう言い続けたせいか、「畑中は何でも好きという変なヤツ」と思われていますけど(笑)。