小学館 RECRUITING 2017小学館 RECRUITING 2017

仕事のプロセス

クロスメディアができるまで

現在の出版界ビジネスは「本をつくる」ことにとどまらず、複数のメディア展開を見越した企画が多くなってきています。原作であるまんがをもとに、テレビアニメ・映画・キャラクターグッズ・ゲームなどへと広がる例が一般的に知られていますが、プロジェクトによっては違った流れも。たとえば、ゲーム制作会社からのコミカライズ依頼がきっかけとなりまんがが誕生することもあるのです。今、大流行中の『妖怪ウォッチ』を例にその流れを紹介します。

ゲームを起点にまんが・アニメ・おもちゃの構想立て

『妖怪ウォッチ』の場合、打ち合わせは、ゲーム発売の1年以上前にスタート。ゲームのプロモーション映像に登場した主要キャラクターやゲームの雰囲気をジャッジし、ゲーム発売までにどう複数のメディアを展開するかのプランが話し合われました。結果的にまんががゲームに先行する形となり、テレビアニメ、おもちゃなどの企画も同時に進行。

課題は基本のストーリーをまんがにどう落とし込むか

最初に作品の世界観を具体的に知らせる役割を担ったまんが。魅力をどう伝え、盛り上げていくか、『コロコロコミック』の読者にウケる作品にするにはどうするか、テーマをまんが家とともに検討。「普通」というテーマをひたすらギャグとして突き詰めた結果、それが子どもたちの気分ともマッチし、2012年12月にはじまった連載はすぐに安定した人気を得るようになりました。

まんがと同じ「普通・日常」のスタンスが大ウケ

『コロコロコミック』連載のまんがも、2013年7月に発売されたゲーム『妖怪ウォッチ』も、最初は中規模なヒットでした。しかし複数のメディアでその世界観・魅力を浸透させていくことで、2014年1月にはじまったテレビアニメが一気に大ブレイク。現在では、『妖怪ウォッチ』に2人の担当編集がつき、1人はテレビアニメのシナリオ打ち合わせにも参加しています。

それぞれの作品が影響し合い、楽しみが増える仕組み

テレビアニメが大ブレイクしたのと同時に、ゲームやまんがが爆発的な売上を記録。ゲームは発売直後に一番売れるのが一般的な中、『妖怪ウォッチ』は発売30週後に初めて売上1位に。追い風を得ておもちゃの発売へと展開していきました。玩具メーカーとの打ち合わせで、企画出し、デザイン、サンプルチェックを行います。商品開発においては、「誌面で子どもたちに分かりやすく紹介する」という編集者の目線での意見が求められます。

息の長い作品になるよう新たな取り組みに挑戦

『映画 妖怪ウォッチ』が公開されたところで、ゲーム開発時から計画していたメディア展開がひと通り終了。次のステップは作品をブームで終わらせることなく、長く愛されるコンテンツに育てていくこと。市場調査を行い、次のメディア展開を見据え、プロモーションの施策を考えていくのも出版社の役割です。