デジタル

  • Q.デジタルの仕事をするには、理系であったり、エンジニア的スキルを持っていたりといったことが必要ですか?
    A.必要ではありません。ウェブサイトやアプリの開発・運営に関わることもありますが、システム開発は外部の会社が行うことがほとんどなので、プログラミングができなくても特に問題はありません。それよりも自社コンテンツに関する知識をたくさん持っているほうが、業務では役に立ちます。
  • Q.メディア運営のゴールは、最終的に雑誌を買ってもらうことですか?
    A.違うと思います。たとえば『CanCam』というブランドがあって、そのアウトプットが雑誌であったり、本であったり、ウェブであったり、ECであったり、コラボ商品であったり、と総合的なブランドビジネス展開のひとつが、ウェブメディアという考え方です。
  • Q.コミックや雑誌、文字ものなどのデジタル化は進んでいると思うのですが、幼児向けのコンテンツのデジタル化はどのような状況ですか?
    A.物心ついた頃にはスマートデバイスが手の届くところにあるような世代へのアプローチは必要だと考えています。たとえば直近では、昔の絵本をデジタル化することをはじめていますが、社内で足並みがそろい次第、幼児向けの取り組みも順次広げていきたいと思っています。

ライツ

  • Q.今のライツのお仕事で充実感を感じた瞬間は何ですか?
    A.作家の先生から契約書内容について無理な注文がついたり、難しい変更を迫られたときに、こちらの知識をフル動員して説明内容を作成し、編集者を通じてメールで作家の先生に転送してもらったら、あっさりご理解いただけたうえに、丁寧なご説明をありがとうございます、とお礼をいわれたようなときですね。
  • Q.現在の国際ライツ業務のやりがいなどを教えてください。
    A.担当する国の市場などは、小学館では自分がいちばんよくわかっているわけです。だからこそ社内のコンテンツをその国にどう紹介していくのか、自分自身で考えなければなりません。その意味で、比較的自分の判断が会社の業績に影響する仕事だと思っています。また、その国が絡む大きなプロジェクトがある場合、国際事業センターの人間がそのまま担当になるケースもあり、いろいろなことができておもしろいです。たとえばタイでは、大手出版社4社(講談社・集英社・KADOKAWA と小学館)とアニメイトが共同で出資をしてバンコクにアニメイトの店舗をオープンしました。一緒にプロジェクトを進める中で他社の人たちと仲良くなり、同じ業界の横のつながりもできました。そのような仲間と日本のまんがという文化を世界に紹介していけるのは楽しい仕事です。
  • Q.担当する国によって、求められるものは違うのでしょうか?
    A.もちろん、文化や経済状況が違いますので、国によって求められる仕事は変わってきます。たとえば、中国や韓国担当だと、取引先と会食時にお酒を飲むケースも多いので、お酒が飲めたほうがいいかと思います。

クロスメディア

  • Q.コミックや小説が、アニメ化・ドラマ化・映画化されるプロセスについて教えてください。
    A.テレビ局や映画会社やゲーム会社から企画の持ち込みがある場合もあれば、小学館側から自社作品を売り込んでアニメ化や実写化してもらう場合もあります。前者の場合、制作プロダクションや映画会社、テレビ局から編集部やクロスメディア事業センターに、映画化の企画が進んでいるか、実現の可能性があるかなどの問い合わせがあります。そこで作家、編集部の意向を聞いたうえで、企画を進めていいかどうかを判断するわけです。すでに企画が進行中だったり、作家がどうしても映画化したくないとか、コミック単行本の巻数が少ないので時期尚早であるとか、さまざまな理由で断ることもあります。またビジネスとして成り立つかどうか、ビジネスプランを持ち寄って検討。そういったことをクリアして初めてGOサインが出され、映画の企画がスタートします。その後、製作委員会が立ち上がり、パートナー各社が決まり、映画公開に向けていろいろな取り組みが行われるわけです。
  • Q.映像作品の製作委員会は、どんなことをしているのですか? また、小学館の役割は?
    A.製作委員会は出資各社の決裁権のある人が参加する会議で、公開(放送)の数か月前から月イチくらいのペースで開催されることが多いです。公開(放送)時期、制作の進行状況、出資金の使用方法などを協議、共有します。その中で小学館は、出版物(紙・電子)の刊行や販促を通して、企画を盛り上げていきます。
  • Q.国際事業センターの業務を遂行するのに、英語など外国語の語学力はどの程度必要なのでしょうか?
    A.語学力はあるに越したことはないですが、外国語がそんなに得意でなくても業務は遂行できます。理由は、出版エージェントという、業務遂行のアシストをしてくれる人達が、海外の出版社と弊社の間に入ってくれますので、大半の通常業務は、大学の学士課程を修了している方でしたら問題なくこなせます。逆に、外国語、特に英語ができる方は、ミーティングや交渉の際には、当然、力をいかんなく発揮いただけることと思います。