ポスト・セブン局 女性セブン

かねこ  なおき金子 直樹(新入社員)

テレビや新聞では届けられない「声」を届ける。
それが本の魅力。

プロフィール

思いを伝える仕事がしたい、子どもに夢を与えたい、そんな思いで小学館を志望しました。採用面接では「人と話すことが好き」とひたすら言い続け、ニコニコと学生時代の話をしていたらありがたいことに内定をいただきました。乃木坂46とけん玉が好きです。発言が軽いとよく笑われるので、それなら「軽い男」を突き詰めようとかえって真面目に考えてしまう今日この頃。現在は女性セブンに配属となり、芸能班に所属しています。スクープを求めて、奔走中!【好きなもの】けん玉:ひょんなことからマイブームになり、練習中です!

とにかく足を使う。人に会って、話を聞く。机に向かっているだけでは何も始まらない。

怪しい場所に行き、おもしろそうな人に会い、とにかく外に繰り出さないと週刊誌のネタは見つかりません。毎週のプラン会議の前には、何かおもしろいことはないかと新聞や週刊誌とにらめっこしていますが、やっぱり人と会って得た「生ネタ」には適いません。裏を返せば、人に会うことが仕事なので、今まで入れなかったお店や知らない世界に踏み込めるのがおもしろい。(時には会社のお金も遣わせてもらって)普通入らない空間で、普通聞けない話を聞きにいく、そんな楽しみのある部署です。普段の何気ない会話の中にネタが転がっていることも多々あるので、いつでも気は抜けません。初めての張り込みを終え、「今回はいいのが出せるぞ~」なんて思った翌日には、先輩が昼も夜も使って僕の倍以上人に会ってネタを取っていることを知り、甘さを痛感⋯⋯。もっともっと多くの人に会い、スクープを見つけてアッと言わせる。これが、今の目標です。

  • 初めて担当させてもらった記事。ほとんど上司にやってもらうことになりましたが(笑)、それでも印象に残っています。

  • 配属後、皇室担当にもなりました。「(皇居の)半蔵門集合」と言われて「(半蔵門駅と間違えて)何番出口集合ですか?」と聞くくらい何も知りませんでした(笑)。

あらゆる角度から物事を切り取り、見る人が「読みたくなる」ストーリーを考える。

「読者が気になって読んでしまう文章を書け」と何度言われたことかわかりません。だからこそ、冒頭で読者の心をつかんで読者を飽きさせないこと、ついつい惹かれるタイトルをつけること、これに死ぬほどこだわれとも言われてきました。たしかに、自分がいくらおもしろいと感じても、読者が読んでくれないと意味がない。どんなストーリーなら読者は読みたくなるのか、読んでしまう文章はなぜその構成なのか⋯⋯。そのヒントは週刊誌にはもちろん、コミックにも、映画や演劇にも、「おもしろいストーリー」の中にいくらでもあるはずです。ある日のプラン会議で「○○な健康法が話題!」といったものを出したときに、「『○○さえすれば寿命が□年伸びる!』とかならまだおもしろいのに」と言われたことがとても印象に残っています。簡単なことのようですが、ちょっとした見せ方の違いで読者にとってまったく違うものになると実感しました。ついつい気になって、最後まで読んでしまう文章を書きたい。まずはこの社員紹介を飽きずに最後まで読んでもらえるように、おもしろく書かないと。プレッシャーですね。ハハハ。

  • ネタ帳とレコーダー。必携です。

  • 先輩方から受け継いだ、たくさんの資料。読まねばです⋯⋯!

誰も知らないことを“すっぱ抜く”快感、自分の言葉が世に届く快感。
きっとそれが、至上の喜び。

この仕事のいちばんの喜び、それは“すっぱ抜き”です。世の中の誰も知らない、情報の最先端をいち早く押さえ、世に送り出す。それは、他のどこでも得られない快感です。テレビで流れる芸能スクープなど、実はその多くの情報元は週刊誌だったりします。ネットにある芸能情報も元は週刊誌のものだったりします。週刊誌がどれだけ一次情報を送り出しているのか、意識して見るとかなりを占めているようにも感じます。誰も知らないことを知ることができる、毎週のプラン会議は驚きの連続です。さらに、自分の書いた文章が世の中に影響を与えていると実感できたとき、これも代えがたい快感です。『女性セブン』である有名人男性の熱愛をスクープすることになり、「相手の女性は誰に似ているのか」を考えていたときのこと。やれ○○には似ていないだの、やれ□□では読者はピンとこないだのと上司に言われながら、結局あるモデルAに決定。熱愛を後追いで報じたテレビ番組を見ると「モデルA似の美女とデート!」なんてタイトルが打たれていたりするものだから、にやけてしまいました。こうして世の中に自分の言葉が出ていくのだな、と感じられた一幕です。

おもしろ層Q&A

Q.もし、小学館に入社していなかったら、何をしている?

A.教科書会社で営業をしていたと思います。小学館同様、「思いを世に伝える」「子どもに夢を与える」という気持ちで働くことができるので。

Q.もし、遊園地に速すぎるジェットコースターと、
遅すぎる観覧車しかなかったら、どっちに乗る?

A.速すぎるジェットコースター。回転率が良くて、たくさん乗れそうでいいですよね。ただ、遊園地は待ち時間に友達と騒いでいるのがいちばん楽しかったりもするので、あまりに短いと不完全燃焼になるかもしれないです。

Q.もし、手に入るなら未来が読める能力と人の心が読める能力、どっち?

A.できることなら、どちらもゲットしたくないです(笑)。未来が読めたらやる気なくなっちゃいますし、心が読めたら怖い怖い。

Q.おもしろい(interesting)ことと、おもしろい(funny)こと、
今どっちを求めてる?

A.ぶっちぎりのFunnyが欲しい! 週刊誌はInterestingを求められるのかもしれないですが、問答無用で笑ってしまう、そんなおもしろいことも大好きです。

1日の仕事の流れ

  • 8時起床。新聞やテレビ・ネットで
    ニュースをチェック・プラン準備
  • 11時出社。プラン会議
  • 13時資料集め・下調べ
  • 15時ライターと打ち合わせ
  • 19時退社。ネタ元と会食
  • 23時翌日のプラン準備
  • 25時就寝

発掘!おもしろ層

お盆休みに行ったキャニオニング。20mの滝を身ひとつで下り、崖からは思いきり川に飛び込む。日常では感じられない爽快さでした。写真は後ろ向きで川に飛び込んでいる写真⋯⋯なのですが、まるで合成写真のような仕上がりになりました(笑)。

3rd EYE サイト製作者は見た!

うらやましいぞ、金子君。

表があれば裏がある。そして、その裏の裏も。世の中の数多ある出来事にさまざまな角度から光を当て真相を読者に届けるのが、彼の仕事。新聞やテレビではすくいきれない埋もれたエピソード、踏み込めない深層まで雑多に扱う事ができるのが週刊誌の良さだと、彼は言う。女性週刊誌の編集者として1年目、まだ駆け出しだが、妙に落ち着きある口調と柔らかな物腰は、初対面の人間にも安心感を与える。しかし、先輩からは「軽い」とお墨つきをもらう自他共に認めるお調子者。人を信用させる平静な風情と、相反する軽さ、表裏を兼ね備える。さすがは週刊誌編集者、というのはいささか深読みし過ぎか。いずれにせよ悔しいほど得な性格。(by ネコ偏愛者・制作会社ディレクター)