小学館 RECRUIT 2021

職種別FAQ

- 営業

制作

制作という仕事に必要なものはなんですか?
制作に限ったことではないと思うのですが、「好奇心」につきると思います。制作に関する難しい知識はいくらでも勉強できますが、「これはどうやってつくっているんだろう?」と思える好奇心を持っていなければ、知識も身につきません。自社他社問わずいろいろな本をチェックしますし、本以外の商品(化粧品のパッケージや文具など)も自分が興味を持って、「どのように製造されているのか」と考えることは日々自然とやっています。
制作局では最初どのような仕事をすることになるのですか?
制作に限らず営業部門全般にいえることなのですが、仮配属終了後、すぐに担当を任されます。自分がその書籍や雑誌を取り仕切っていかなければなりません。打ち合わせをする相手は編集長であったり、出版キャリアの長い強者ばかりです。そんな人たちと対等に話をして、きちんと雑誌・書籍を世に出していかなくてはなりません。勉強しながら、最前線で働くことになります。とてもスリリングで責任も重大ですが、だからこそ楽しい、と本心から思っています。
制作として、どんな苦労があるのでしょうか?
まんがやドラマなどで出版社の仕事が描かれる場合、「原稿がなんとか上がった! ギリ間に合ってよかった」といった描写がありますが、実際によくある話だったりします。何気なく書店店頭に並んでいる本でも、大変な苦労を経て並んでいることが多いのです。編集部では、1ページ、1特集を必死に完成させるわけですが、我々制作部門は、完成した原稿を数万部~数十万部、もしくは100万部以上つくるのが仕事です。編集部とは大変さの質が異なりますが、実際にモノをつくり、発売日までに書店店頭もしくは読者に届けるということは、簡単なことではなく、いろいろな苦労があって達成しています。
編集志望で入社したにもかかわらず、現在、制作の仕事をしていることに何か意図がありましたら教えてください。
編集者にとって制作の知識は必要不可欠だと私は考えています。1冊の本すべてを担う書籍編集はもちろん、チームプレーの雑誌編集でもひとりひとりがコスト意識や本ができ上がる仕組みなどについての理解を深める必要があります。極端な話をすれば、これから自分が出版物を世に送り出そうとするときに、何にどれだけのコストがかかるのか、どの部分にどんな紙を使うのがベストなのか、印刷・製本をどうするのかなどを理解したうえで企画・進行しなければ、本当にその本を「編集」したとはいえないのではないかと思います。当然、制作だけではなく、宣伝や販売などについても同じことがいえます。自分が担当した本はどのように宣伝したらいいのか、どのように販売したらいいのかなど、読者の手に届くまでのプロセスをトータルコーディネートできるのが理想です。編集は編集のことだけを考え、制作は制作のことだけ考えるというように狭い枠に留まるのではなく、ひとりひとりが「出版人」として必要な多方面の知識を活用できればいいと思います。

販売

販売は、他の部署とどのように関わっていますか?
「これは売りたい!」という商品をいかに売り伸ばすか、作戦を立て遂行するのが販売の主たる業務の1つです。そのためには他部署とのコミュニケーションが欠かせません。編集と打ち合わせをして商品の「売り」を理解し、それを世の中にアピールするにはどのような手段が良いのか宣伝と作戦会議をし、実際に売れる匂いを感じたら制作と話をして速やかに重版ができる態勢を整えてもらいます。各部署との連携がうまくいくことで、効果的な作戦とともに適切な部数を世の中に送りこむことができ、結果ベストセラーに繋がると思っています。
どれくらいの仕事を同時進行されていますか?
販売では、大きなジャンル(雑誌・コミックス・書籍)ごとに担当部署があり、書籍の中でも児童書と一般書で担当が分かれます。書籍は、各販売担当が数百点の初版・重版の部数決定から売上予測、断裁、絶版などの業務を行います。また、2~3か月先の新刊タイトルの相談を受けつつ、フェアなどの販売促進業務については、半年以上先の予定も立てますね。
販売は書店まわりなどをするのですか?
小学館PSというグループ会社の人たちが中心になって全国の書店への営業をしています。あらかじめ、どのように営業して欲しいかお互いに打ち合わせをし、動いてもらっています。とはいえ、勉強のためにも仕事中に書店へ行くことはよくあります! この書店はイベント開催が強そう、カプセルトイの機械が置いてある……などさまざまなことを観察しています。
販売に向いている人はどんな人ですか?
いいところを見つけられる人。1冊でも多く売りたいと思える貪欲な人。本のプロデューサーのような仕事なのでプロデュース力がある人。
編集の人と違う目線はどんなところですか?
データに基づいて意見をするところです。「多分これくらい売れると思います!」という個人的な感情を挟むと、自分の感覚と世の中の感覚にギャップがあった場合、部数の設定を失敗してしまいます。マーケティング局はデータを集めるノウハウがあるので、それを最大限に生かし、分析し、編集に伝えます。数字やスケジュールを扱う縁の下の力持ちであることを忘れずに。

宣伝

宣伝物を制作する際、デザインの勉強とかは必要でしょうか? またコピーは自分で考えるのでしょうか?
デザイン、コピーはデザイン事務所やフリーランスの方と考えます。知識はあるにこしたことはないのでしょうが、なくても大丈夫です。自然と身につくので安心してください。
編集部と向き合う上で大切なことは?
作品の担当編集は、作家と作品を守らなければならないため、こちら側が提案する施策に問題がないか厳しくチェックします。そこでNGや苦言が出た際、「口を出すな」「これでいいでしょ」というのはありえません。こちらも同じくらいの熱量で対応策を考え、説得する必要があります。
宣伝の醍醐味は?
本来1であるはずの作品の売上を、やりようによっては100にも1000にもできるのが宣伝の仕事です。そのためには、作品に対する理解はもちろん、読者側の目線ももっていなければならないし、常に「この作品を100にするための効果的な施策はなんだろう」と考えていかなければなりません。簡単に言えば、「私の大好きなものをみんなに知ってもらい、読んでもらうためにはとうすればいいだろう?」と考えています。これはすごく楽しいことだと思っています。
宣伝の仕事で苦労することは?
雑誌の宣伝担当は、編集部に1人で対応しなくてはなりません。編集長からはときに過大な要求をされますが、当然、予算があるわけです。湯水のごとく宣伝費を遣うわけにはいきません。どのタイミングで、どのターゲットに、どのような媒体を使えばいいのか。最も効果のある方法を考え、提案することが求められます。また、コピーやデザインなど宣伝的観点から有効と思ったことを、編集長にはっきり主張しなければなりません。たとえ相手が大先輩であっても。

広告

広告局で活躍する人の共通点があれば教えてください。
1つだけあげるとすると、コミュニケーションを疎かにしない人だと思います。特に、相手に言いづらいことや、聞きづらいことから逃げないことが大事で、逃げずに曖昧な点を1つ1つ解消することが、結果的に、その後へ向けた信頼を得る上でも大切なことだと日々実感しています。
読者と広告主の間で板挟みになることはないのですか?
確かに「こういうことをやりたい」という広告主からの当初のリクエストが、読者の立場から考えるとどうなのか、というケースはあります。たとえば読者にとって押しつけになるような見せ方をすると、雑誌ブランドも広告主のブランドもマイナスイメージをもたれるので、全員にとってマイナスになってしまいます。ただ、こうした場合でも「板挟み」ではなく、読者・広告主・媒体の三者にとってよりよい見せ方にする余地があるので、丁寧に説明しWin-Win-Winに近づける提案をできるように心がけています。
タイアップ広告の場合、どのくらい広告局が誌面広告づくりに関わっているのですか?
基本的にタイアップ広告の作成は編集部が行います。編集部がつくることが価値であり、お金になるのです。ただ、広告の営業担当が何もせず売っているわけではなく、広告内容のプランニングに関わっています。クライアントの要望を汲み取って最適な広告手法や媒体を提案したり、見せ方を考えた料金提案などをするので、内容の入り口は広告営業が考えていると言えます。
紙とデジタルで、広告の売り方は異なるのですか?
いちばん違うのは、紙広告は掲載することがゴールであるのに対し、デジタルは掲載がスタートでゴールまでが長い。掲載後どのくらいの人に見られたか、どこに配信されたかなど掲載終了の1か月後まで目が離せないのです。そこが大変なところであり、おもしろいところでもあります。また、デジタルは数字主義。数字が結果を語り、数字がリピートにつながるのです。