小学館の未来を担う16人が、改めて見つめ直した自分自身の姿を、志望部署とともに紹介します。
内定者10
内定者による「私の能力」自己分析
芥川龍之介の如く漠然とした不安を抱えて登園を渋っていた幼稚園児。『十角館の殺人』を読んで大学ではミステリ研究会に入ると決めた小学生。『ドラベース』のWボールは投げられないと悟った中学生。『MAJOR』を片手にジャイロボールの特訓をした高校生。野球を辞めてミス研でコンテンツ漬けの日々を送る大学生。すべてが私を形作るものですが、とりわけ大学は「まほろば」と呼ぶに相応しい場所でした。読書会で創作犯人当てをしたり、B級映画を勧められて観たり、出版社との仕事も数多くありました。また、幹事長として会員を率いて好きな作家の講演会を開いたり、出版社主催のビブリオバトルでコスプレをしたり。いずれも想像を超える経験ばかりでしたが、これからは社会人としてさらに前のめりに未開拓領域に進んでいきたいと思います。そして、小学館が新たな「まほろば」となりますように。
「少年はなぜ箱入りの日本書紀を購入したのか?」――その謎が話の核となる三題噺を書いたのは二次面接のときでした。三題噺とクリエイティブ問題、文章要約があることは事前に聞いていたので予定稿も作っていましたが、お題を見てそぐわないと判断してその場で考えることに。「日本書紀」「激レア」「一部始終」という三題から、書店を舞台にした日常の謎ミステリを思いついたので、試験ということを忘れて夢中になって1200字の原稿用紙を埋めたことを覚えています。脳に電気が迸り、シナプスが伸びるような会心の作だったので、内定後に、「良かったよ」と声をかけていただけたことで安心しました。中学生から小説を書いてきたことがわずかばかりでも報われたような気がします。あの日無理やり予定稿に当てはめていたら、内定していなかったかもしれません。起点となった中学生からの小さな積み重ねと日本書紀の機転に感謝する日々です。
美容院でサラリーマンに間違えられて早5年。落ち着いているね、40代のくまさんみたいねと言われますが、他社ではそれを「若者らしい失敗をしていない」「若々しさがない」と誤解されることもありました。しかし、懐が深い小学館の面接ではそれを「泰然自若」と好意的に捉えてもらうことができました。そのおかげでどこよりも自然な姿でいられたと思います。次のコナン映画のアイデアや好きなひみつ道具も話題にあがり、面接というより会話にのめり込んでいるうちに心はやさしくほぐされていきました。面接官の方々も子どものように目を輝かせて話を聞いてくれるので、放課後のお喋りのように気楽に、湧き上がる言葉の奔流に身を任せるばかりでした。遊び心を浮き彫りにする面接の前では「心のパンツ」は不要ですね。見た目がおじいさんになっても中身はずっと夢みる大人でいたいものです。
きそじろうさん、こんにちは。小学館人事のK藤です。
物静かな雰囲気でありながら、出版に対する強い情熱を内に秘めているきそじろうさん。小説を執筆していますよね。書き手の気持ちを理解できることは、出版社で働く上でとても大事なことです。
そんなきそじろうさんに質問です。