あがくもがく
新人賞の応募作を読むとき、新人作家と打ち合わせをするとき、おもしろいってなんだろう、と日々模索中です。それぞれの作品の良さを最大限に引き出すにはどうしたらいいのか、キャラクターを魅力的に見せるためのエピソードはどんなものなのか……まだまだわからないことばかり。ですが、こればかりは一朝一夕でできるものでもないようです。自分なりに考えたり、時には先輩の言葉を借りたりしながらやっていかなければなりません。まんが編集は明確な答えがない世界とはよく言われますが、実際にやってみると本当にそうでした。まだ何一つ成し遂げていないので、呼吸の仕方もわからないような状態ですが、それでもどうにかあがいて、もがいていくほかないようです。
乱れ歩く
オフの時間は、新入社員課題として毎週提出しているまんがや記事の企画を考えたりしています。アウトプットするためにはインプットが欠かせないので、新しい映画を観たり、本を読んだり、やることだらけの毎日でまだまだ追いつけていないのが現状です。平日よりはゆっくり考える時間があるとはいえ、どうにか時間の使い方がうまくなりたいものです。企画は考え続けないと何も生まれないのですが、机の前でじっと座っているだけではなかなか浮かんでこないため、家の周辺を歩き回ってうんうんと唸っている時間が多いです。夏場は熱中症寸前まで汗だくになりながら街を徘徊していたので、近所の人から変な奴だと思われていないかだけが心配でした。マスクをしていたので、ぶつぶつ喋っている様子は伝わらなかったはず。それだけが救いです。
四次元フトコロ
学生時代は好きな本を読んでばかりで、インターンもせず、就職活動もギリギリまでできていませんでした。自信があったわけではなく、周りの人たちに打ちのめされたくなかったという後ろ向きな理由です。文芸サークルに所属していたということもあり、就職活動は自然と出版社が中心になりましたが、到底受かるとは思っていなかったので、そのほかの業種も含めて40社ほど応募しました。新聞社、お菓子メーカー、電機メーカー、大学職員etc.……しかし、結局内定を得られたのは出版関連の会社のみでした。その中で、総合出版社は小学館だけだったということもありますが、面接官の物腰が終始柔らかく、いちばん話していて楽しかったという記憶があります。どんな人でもおもしろがって面接してくれる懐の深さに惹かれたのかもしれません。
- 7:00
- 起床
- 10:00
- 出社。
新世代サンデー賞の応募作を読む - 11:00
- アンケート集計
- 13:00
- デザイナーと
記事ページの打ち合わせ - 15:00
- もち込みの方の
作品を見る - 17:00
- 担当作品の
入稿作業 - 20:00
- 新人作家と電話で打ち合わせ
- 24:00
- 就寝
あなたの変だと思う部分はなんですか?
見た目の落ち着きようだけは一級品。
小学館 / 小学館社員のここが変だと思う部分はなんですか?
いつ寝ているんだろうという人がたくさんいます。寝ていないのかもしれません。しっかり寝るのも大事ですが、インプットする時間を惜しんではいけないなと常々感じます。
「こんな変をつくりたい」「世の中をこう変えたい」といった思いをお聞かせください。
人生の分岐点になるような本をつくれたら、とても素晴らしいことではないでしょうか。野球をやっていたのも、推理小説研究会に入ったのも、小学館に入ったのも結局はまんがや小説の影響だったので。
あなたが身につけたいスキル/こう変わりたいと思うことを教えてください。
編集部の先輩から「少年まんがの主人公のように行動せよ」という言葉をもらいました。その心は「かっこいいと思う選択肢を選べ」ということ。その域にはまだまだ達していないですが、そうなれると理想的だと思います。
就活生の皆さんへ
浅瀬で水遊びをするかの如くぼんやりと二十数年を過ごしてしまったので、偉そうに言えることが何一つありません。強いて言わねばならぬのならば、私のようになんとなく就活するべきではないと思います。編集者は考え続けないといけない仕事なので、曖昧模糊にやりすごしていると実際苦労します。面接の場では付け焼き刃の刀を振るうのではなく、考え続けた人にしかもち得ない確信や発見を語りましょう。うまくいくことを願っています。
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小出 梨菜子
マーケティング局
コミックSP室(販売) -
篠﨑 舞
女性メディア局
Oggi・Domani
ブランド室 -
磯辺 菜々
第一児童学習局
小学一年生 -
山﨑 万葉
制作局
制作二課 -
熊谷 友希
マーケティング局
コミックSP室(宣伝) -
丹波 聖泰
第二コミック局
ゲッサン -
中目 優希
広告局
デジタルメディア
営業センター -
小出 梨菜子
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篠﨑 舞
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COMMENT
覇気がないせいか、「中高時代は野球部」と言うと、不思議がられます。自分でも不思議です。白球より文字列を追うことが多かったので、大学では推理小説研究会に所属。小学館に入社して、時間に追われているような焦りがありますが、まったりとした毎日から刺激的な日々に変わりました。