がっつり二人三脚!
編集はまんが家の右腕的存在
作品づくりにはまんが家と編集者の二人三脚、協力体制が欠かせません。中でも肝となるのは、ストーリー展開を細かく決めている打ち合わせです。展開が決まった後も、画や細かいセリフまでを印刷ギリギリまで試行錯誤を繰り返すことで、読者を満足させる作品が完成。それでは、週刊誌掲載のまんがの制作プロセスを追っていきましょう。
STEP1
ストーリー
決定
入稿1週間前
アイデアの
資料集め
まんが家と
打ち合わせ
ストーリー
決定
編集会議
週刊誌のストーリーづくりは発売の3週間前にはじまる
ストーリーはまんが家と編集者が一緒に考えることも多いため、普段からテーマに合う資料(新聞記事や小説、映画など)をチェックしてアイデアをストック。打ち合わせでは丁寧な話し合いが必須のため短時間で終わることは少なく、6時間という長丁場になることもしばしば。過去の話と重複しないよう、新鮮なストーリーをひねり出す重要度の高い工程。
STEP2
ネーム
制作
入稿5日前
ネーム
チェック
オチを
つめる
ネームの
完成
下書き制作
おおまかな展開を決めたらまんが家は下書きを開始
打ち合わせから数日後、まんが家から連絡を受けたら再び仕事場へ。鉛筆でコマ割りとセリフがざっくり描かれたネームをチェックします。ストーリーのオチは、まんが家と編集者が話し合いながら決定することも。ネームが完成すると、まんが家は下書きに突入。この2~3日の期間、編集者は単行本の作業や新人作家との打ち合わせをこなします。
STEP3
原稿
制作
入稿2日前
下書き
チェック
文字指定
文字校正
完成原稿
チェック
下書きのセリフ文字を指定して完成原稿と合体させる
下書きが届いたら、2~3時間かけてくまなくチェックします。たとえば、電柱の文字や同じシーンの登場人物の服など細かい部分まで入念に。セリフ部分は書体や文字の大きさを指定し、印刷データを作成する製版所にオーダー。そこから届いた文字データの出力紙を、丁寧に校正していきます。そして締切の前日、完成原稿をまんが家から受け取り最終チェック。
STEP4
校了
作業
入稿当日
(発売2週間前)
入稿
校正紙
チェック
編集長
チェック・
戻し
発売2週間前が入稿締切。上司のチェックを受ける
完成原稿を製版所に入稿して校正紙作成を依頼。ここからは会社を離れずスタンバイ。早ければ3時間で校正紙が編集部に届き、さらなるチェックに入ります。コミック編集局には校正者がいないため念入りに確認後、編集長、副編集長のチェックを受けます。
STEP5
印刷
・
発売
編集長OKが出たら印刷へ。次のストーリー作成を開始
校正紙を製版所に戻したら工程は終了。印刷データは製版所から印刷所に送られます。編集者はホッとするのもつかの間、次の日から再び同じ工程がスタート。つくり続ける体力が必要ですが、その分完成した作品で人に喜んでもらえる充実感はひとしおです。