第二コミック局 少年サンデー

みやかわ たくと宮川 拓人(3年目)

「好き」なものに「こだわり」を持って
「思い」を込めて「まんが」に。

プロフィール

おじいちゃん大好きっ子で、毎日会いに行っては小説を借りていたのが本を好きになったキッカケです。また、小学校からずっとバスケをやっていました。高校では、エキゾチックな顔立ちからか、卒業文集で「インド人っぽいやつランキング」1位に選ばれました。それでムカついて大学時代、インドにひとり旅に行ってみたらとても心の落ち着く良い国で、大好きになりました。採用面接ではインドに行った理由を「遠藤周作さんの『深い河』を読んだから」と嘘をついていました。【好きなもの】インド

よくいる「インドに行って人生変わった」とか言う奴〜それが僕です。

大学卒業後の進路について悩んでいる時期にインドに行ったのですが、ひとり旅にもかかわらずお金を持っていくのを忘れてしまいました。インドに着いて「自分が無一文である」という現実に直面したとき、人生で初めて「目の前が真っ暗になる」という感覚を味わいました。しかし、いろんな人に助けてもらってなんとか帰国。自分でも笑ってしまうような経験を経て、僕が思ったのは「人生ってすごく自由だ」ということでした。そして、ベタですが「一度きりの人生、自分の好きなものを全力でやってみよう」と思い、大好きな本に携わる仕事を選びました。そのため就職活動では出版社しか受けませんでした。

  • インドに行ったときの写真。ガンジス河が流れるインドの聖地、
    バラナシという街のレストランで。

  • 新連載の題材にもなった、“好きなもの”バスケットボール。

自分の好きなものをほかの人にも好きと思ってもらえたら嬉しいです。

「自分の好きなものを全力でやってみよう」が僕の心の根っこにはあります。そして僕は運の良いことに、1年目から自分の大好きな「少年まんが」に携わる仕事ができています。中でも僕は「スポーツまんが」「バトルまんが」が好きでして、その「好きなもの」をみんなにも好きになってもらえるようなまんがをつくりたいです。現在は『switch』というバスケットボールまんがに立ち上げから関わっております。自分が好きな「バスケットボール」という競技を題材にして、どうおもしろいまんがをつくるのか、ということに日々頭を悩ませています。胃が痛いです。よかったら買って読んでみてください。お願いします。

  • 担当している連載作品『swich』の第1話カラー扉。

  • 「コスプレ」も好きなもののひとつです。

編集者に休日はありません。

編集者に休日はありません。まんがの入稿作業をしたり、パソコンをカチャカチャしたりするのは平日に行います。これはいわゆる「業務」というやつです。ただ業務と同じくらいに重要なのが「アイディアを考える時間」「アイディアをインプットする時間」です。これは、ゲームをしているときも、友達とお酒を飲んでいるときも、アニメを見ているときも、通勤電車の中でも、どこでも行えます。つまり休日でも、四六時中脳を使ってまんがのことを考えているのです。「つらそう」と思う方もいると思いますが、個人的には非常に楽しいです。今まではなんの気なしに眺めていただけの物事に、別の意味合いを見出すこともできます。見出しのインパクト重視で書くことを考えたら、この文章のオチが思いつきませんでした。すみません。

おもしろ層Q&A

Q.もし、小学館に入社していなかったら、何をしている?

A.バックパッカーか、ユーチューバーか、自営業のカフェを切り盛りしたいです!

Q.もし、遊園地に速すぎるジェットコースターと、
遅すぎる観覧車しかなかったら、どっちに乗る?

A.ジェットコースターです。村上春樹さんの小説を読んでから、観覧車がすごく怖くなりました。ただでさえ観覧車って遅いのにもっと遅かったら、それってほぼ動いてないですよね。たぶん叫びだします。

Q.もし、手に入るなら未来が読める能力と人の心が読める能力、どっち?

A.心の底からどっちも要らないですね⋯⋯透視能力か時間を止める能力なら欲しいです。理由はゴニョゴニョゴニョ⋯⋯。

Q.おもしろい(interesting)ことと、おもしろい(funny)こと、
今どっちを求めてる?

A.funnyです。この仕事は既にこれ以上ないくらいinterestingに満ちていると思います。

1日の仕事の流れ

  • 12時起床
  • 13時出社。入稿作業
  • 14時プレゼントページの打ち合わせ
  • 15時原稿持ち込みの対応
  • 17時デザイナーさんと単行本の打ち合わせ
  • 19時作家さんと打ち合わせ
  • 21時作家さんと映画を観る
  • 23時帰社。入稿作業
  • 24時同期と飲みに行く
  • 27時帰宅。ゲームをする、お笑いを見る
  • 30時就寝

発掘!おもしろ層

モーニング娘。に「おもしろ層」を感じます。最近、コンセプトや切り口の新しさで勝負するアイドルグループが多い中で、純粋に歌と踊りに懸けている姿勢に好感が持てます。写真はライブに持って行く“キンブレ”です。

3rd EYE サイト製作者は見た!

宮川拓人と書いて、
「人生の試合巧者」と読む。

おっとりした見た目、素振りや言動から感じるマイペースさとは逆にはっきりとした意思、この人一体どんな人?と、人に興味を抱かせる不思議な魅力が彼にはある。本人曰く「甘えん坊で負けず嫌い」。インド旅行では、ほぼ無一文の危機も見ず知らずの外国人観光客からお金を借りて凌いだ。人の懐にするっと入っていく天賦の才と、逆境も前へ進む原動力に変えてしまう「強気」は侮りがたい。緩い走行からハイスピードへ、人生のギアチェンジが巧みだ。下手すると欠点になりかねない自らの性分をしっかり受け止め、自分の魅力へ変えていく。宮川拓人は人からモテる編集者の才能を備えている。(by ネコ偏愛者・制作会社ディレクター)