山﨑 万葉 ／ MAYO YAMAZAKI

制作局は、本のハード面をつくっています。具体的には本や付録の荷姿設計（搬送時の梱包）、入稿^（※）から納品までの進行管理、その製造費を計算して管理しています。編集担当と紙や本の仕様を決めたり、販売担当と部数や定価を計算したりと、社内のほぼすべての部署と関わる仕事です。また小学館は自社製造設備を保有していないため、印刷・加工・製本などは外部の取引先にお願いしています。内外部の協力を得ながら本を形にし、読者の方々に届けるまでが制作の任務です。
入社後まだ日も浅かった頃、入稿から生産までいろいろな問題が発生して日々緊張状態でした。ですが、実際の生産現場にも立ち合ったところ、機械やページたちがかわいく見えてきて、愛情が芽生えました。なんとか無事に発売でき、「奥付」という本の最後のページに制作担当者として自分の名前を記載してもらった時は、天にも昇るような気分でした。今は責任のほうが強く感じますが、あのときめきは胸に留めておきたいです。

（※）原稿や写真などのページデザインのデータを、印刷会社に送ること。

海外ドラマの『Emily in Paris』に、「何もしなくても、なまけているだけのように見えても、誰も何も言わない。パリではそれも芸術」というセリフがありました。私も、お休みの日はパリジェンヌになります。絵や日記を書いたり、好きな娯楽におぼれて、踊ったり歌ったり、気分が良くなることだけをするようにします。出版社に勤めていると休日もネタ探しに明け暮れなければ、というイメージの人も多いかもしれませんが、人や部署によってスタイルが違います。思う存分に仕事にハマれる環境もありますし、本が好きだけど生活とうまく両立したいという人にも合う環境があります。

小学館の魅力は、 定年までにやり尽くせないほど仕事の種類があるところだと思います。私自身まだ１つの部署しか経験していませんが、制作の仕事は外から出版社を見ていると想像しにくいので、とても貴重で特別な経験をしています。他にも絵本や児童文学で空想の世界をつくってみたいし、活躍する同世代の人にインタビューしてみたいし、まんがや小説の編集者として作家と一緒に世界観をつくりあげてみたい……就活生の皆さんと、変わらないですよね（笑）？　小学館には、やりたい気持ちだけ先走っていても、夢見がちなことを言っても尊重してくれる人が多いです。ただ部署によってはすぐに人事異動ができるわけではないので、希望をもち続けることが大事です。皆さんと一緒に私もがんばります！！