小学館 RECRUIT 2021

内定者16人の就活自己分析

小学館の未来を担う16人が、改めて見つめ直した自分自身の姿を、志望部署とともに紹介します。

内定者03

ニックネーム
Ken a.k.a なまず
専攻学部学科
(院)水圏生物科学専攻
配属志望部署
書籍(図鑑)
お気に入りアイテム
コツコツ育てているサボテン

内定者による「私の能力」自己分析

狭い世界で死にたくない。

まずは、自己紹介から。私は2020年度の内定者の中で唯一の理系出身者で、イルカとナマズの研究をしてきました。周りを見ても、話を聞いても、理系から出版業界へ就職というのはあまり多くないみたいです。しかし、当人は出版業界を選んだことをむしろ当然の帰結と考えています。幼少期は生き物が大好きな子どもでしたが、高校までサッカー漬けの日々を過ごしていたため、生き物と触れ合う時間は少なくなっていました。それにもかかわらず進路を選ぶ際には、海の生き物について学びたいと思い決めました。生き物から離れた生活をしながらもそれらに関する本を暇つぶし程度に読んでいたことが、私と生き物をつなぎとめていてくれたのです。とは言えスポーツも音楽もまんがも映画も好きな私は、研究をさぼってフットサルやライブや映画館に行くこともしばしば。生来欲張りでもっといろいろな世界とつながっていたい、そんな私にはやはり出版業界が最適解に思えてなりません。

『オルカをめぐる冒険』は私の人生に大きな影響を与えた本です。
『オルカをめぐる冒険』は私の人生に大きな影響を与えた本です。

リンカーンよろしく3分の2は斧を研ぐ。

面接は自分の色をどれだけ出せるか。その点で出版業界においては理系出身の私には大きなアドバンテージがあったように感じています。面接では必ず研究内容に興味をもっていただけるので、そこは自分を知ってもらう絶好の場だと心得、理系らしさを遵守した論理的な話し方を意識しながらも、研究のおもしろさが伝わるよう準備していました。一方で、それらに傾倒しすぎて視野が狭いといった印象を与えないように、自分の好きなこと、趣味など幅広く話すことを意識していました。それこそ、サッカー、ロック、好きなまんが、最近気になっている社会の話、将来像など、ただの生き物オタクではないことを暗に強調していました。それらの戦略が功を奏したのか(個人的には奏したと思っているが)今この文を書くことができています。結果としてプレゼンが強みとなっていますが、秘訣は準備です。

企画や面接を想定した回答などが書き込まれたノート。2冊あったのですが1冊ロストしました。面接前に毎回読み込んでいました。
企画や面接を想定した回答などが書き込まれたノート。2冊あったのですが1冊ロストしました。面接前に毎回読み込んでいました。

毛が生えている蚤の心臓。

私、変なところで気が小さいのです。人前で話すのもさほど気負わないし、初めての場所でもそれなりに馴染めると自負しているのですが、たとえば大学の先生にメールを出す時なんかはこの文で失礼じゃないかとか結構気にしてしまうのです。小学館の面接は服装自由で、実際結構皆さん個性的な格好やラフな格好をしていたのですが、私はしっかりシャツにスラックス。当時は服装で変な印象をもたれたら嫌だなとか考えていました。おしゃれは好きでそれなりに自分を出せる部分だったのですが、ついに面接では最後までそういった部分は封印して終わりました。今にして思えば、そういった部分でも面接官の方とお話しできたら楽しかったのかなとも思っていますが。こと小学館の面接に限ってはあまり些細なことが合否にかかわるとは思えないので、採用試験を受ける方は精一杯自分を出していきましょう(節度はわきまえるべきかと思いますが)。

今夏もっとも気にいっていたアイテムです。面接でこんな話もしたかった。
今夏もっとも気にいっていたアイテムです。面接でこんな話もしたかった。

Ken a.k.a なまずさん、こんにちは。小学館人事のK藤です。
読書量に裏打ちされた知識と、作り手への深いリスペクトを持ち合わせているKen a.k.a なまずさん。かたや、研究対象である魚類の話題になると、まさに“水を得た魚”のように話す姿が印象的です。
そんなKen a.k.a なまずさんに質問です。

理系で学んだ経験を、小学館でどう生かしていきたいですか?
出版業界の仲間入りを果たすことができることになり、まんがを読む際の意識も若干変わって、どうしてこの表現ができるのか、なぜこの題材でここまでおもしろくなるのか、などなどますます作り手の皆さまに頭が上がらなくなっている今日この頃です。
理系というとデータの処理や論理的な思考が重要であると思われがちですが、大事なのは「諦めずに、腐らずに続けていく根気」です。どれだけ綿密な計画を立てて実験してもその通りにいくことはほんのわずかで、地道に1つずつ条件を変え、問題点を洗い出す根気が結果に結びつくと感じています。現在研究生活を3年間続け、ようやくこの世界の「右」と「左」がわかるようになりましたが、来年からはまた出版の世界でゼロからスタートです。新しい世界でも多くのことを吸収して根気強く“鯉が滝をのぼる”が如く成長していきたいです。